相場の波を理解する

ハイローをやるうえで相場やチャートの基本的なことを抑えておく必要があります。ただ、短期ハイローではこれから上がるか下がるか、あるいは、どこで流れが変わるか、どこで勢いが増すかといったことを判別できれば良いので、FXや株式よりも単純な相場の読み方でも十分です。ここでは短期ハイローに必要と思われる相場の知識を説明していきます。 

相場の値動きを見るチャートの種類

 相場の動きを確認するにはチャートを見る必要があります。ハイローで使うチャートは「Tickチャート」と「ローソク足チャート」を用意すると良いでしょう。

 Tickチャートとは為替の取引が成立するごとに成立値段をチャートに表示していくチャートです。ハイロー業者の取引ページに使われているのは通常これになっており、全ての細かい動きが見れるという特徴があります。あまり、細かい動きばかりに目がいってしまうと、流れを読み間違ってしまうというマイナス面もあります。

Tickチャート

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 次に、ローソク足チャートは日本で最も使われている代表的なチャートです。値動きをローソクのような線で表現していることからローソク足と呼ばれています。一定の時間の値動きを一本のローソク足で表現していますが、その時間の長さにより1分足、5分足、1時間足というように種類が分かれています。このチャートはハイロー業者の取引ページには用意されていないこともあるので、その場合はFX業者で口座開設してFX業者のチャートを利用したり、MT4といったフリーのチャートソフトを使用すると良いでしょう。(後々のことを考えると個人的にはFX業者を開設しておくのが良いと思います。)Tickチャートはどうしても短時間のみの値動きしか見えないので、ローソク足で長期間の値動きを見ることでTickチャートの弱点を補完してやるためにローソク足のチャートは必須と言えるでしょう。


相場はなぜ動くか

 最も基本で最も大事なことですが、相場は買うという注文(の金額)が多ければ上がりますし、逆に売るという注文(の金額)が多ければ下がっていきます。そして値段が上がって買い注文が減り売り注文が増えていくと、バランスが逆転するとまた値段が下がっていきます。こういったことの繰り返しで相場は動くというのが大雑把なイメージで良いでしょう。これをチャートにあらわすと上がっては下がり、下がっては上がりの繰り返しで、波のような状態になるのが通常の流れと言えます。

 相場においてこの波は1種類しかないわけではなく、様々なサイクルの波が存在します。例えば1ヶ月単位で動く波や、もっと細かく1時間単位で動いたり、もっと短い波では5分単位で動くようなこともあります。これは、市場に参加しているトレーダーが1ヶ月単位で取引をする長期視点のトレーダーから、5分単位で取引をする短期視点のトレーダーまで、様々なトレーダーがいるためにこういったことが起こるとも考えられます。相場の波は、このような色々な種類の波が合成されてできていっているのです。

波の合成

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 一般的に短い波のほうが予測不能な動き(ノイズ)が混じりやすいと言われています。ちょっとした大口の注文で急に短期の流れが変わったりすることもあり、そういった値動きまで波で予測するのは不可能なのです。そのため、短期のハイローで勝率を上げるのには限界があると言えます。また、相場が混乱しているときなど売り買いが交錯して短期的に全くランダムな動きを見せることもあります。こういったときには予測するのは難しいので取引は控えておくのが賢明です。


ハイローをやるうえで重要な波は?

 ハイローをやるうえでは相場の波のうち短い波の重要度が高いです。短期の波をしっかり押さえたうえで、長めの波も頭に入れておくようにするとよいでしょう。私の場合は、Tickチャートとローソクの5分足を常に表示しておき、ローソクの1時間足、4時間足、日足も定期的に確認して、常に頭に入れておきます。5分足で短い波をおさえ、Tickチャートでエントリータイミングをうかがう、そして、より長い足でもっと長い波の状況も頭に入れておくというような形です。人それぞれのやり方がある部分なので、自分が相場を見やすい方法を色々と試してください。

 ちなみに、簡単に言ってしまえば波は上がるトレンドが続いて頂点を迎え、その後下がるトレンドが続くという形で構成されます。上がっているトレンドのときはハイローではHIGHを選択したほうが勝率が高いですし、逆に下がるトレンドではLOWを選択したほうが勝率が高くなります。波を読むことで今が上げトレンドなのか、下げトレンドなのか見極めることができるようになると勝率を上げていくことができるようになってきます。

 また、短い波と長い波とを比べると、長い波のほうが力強いのが通常です。つまり、長い波のトレンドで上げているなか、短い波のトレンドで下げているような局面では、短い波の下げトレンドが先に終わって、結局、長い波のトレンドに従い上げていくという形になっていくことが多いです。そのため、短い波のほうが短期的な値動きを予想するのには大事ですが、長い波も押さえることによって、短い波の転換点の予測に利用できたりと有用な面も多くあります。この長い波の使い方をマスターしていくことで相場全体の予想もできてくるので、長い波を見ることを意識すると相場観の上達も早くなると思います。


チャートに慣れることが大事

 始めの頃は誰しもが短い波を見極めるので精一杯だと思います。しかし、慣れてくると段々と長い波も見えてくるようになってきます。そして長い波が見えてきたら、リアルタイムの経済ニュースと照らし合わすようにしてみてください。すると、なぜここでこんな大きな波が発生したのか、という理由も見えてきたりと色々な発見があるかもしれません。ニュースとチャートの動きの関係が見えてくると経済の知識もついてきますし、相場がより面白くなってくると思います。

 まずは始めはチャートに慣れること。日ごろからチャートを見ることで徐々に相場に慣れていってください。